SAMMU MAGAZINE 2023 Vol.3
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米から家具への転身倉庫『BROOD』の成東駅そばの踏切沿いに、大きな古い建物群がある。それは3棟で形成されていて、ひとつは何かの管理棟のような建物で、もうふたつは連なった倉庫のように見える。建物はすっかり蔦に覆われ、錆びた鉄扉や壁のひび割れが、どこかしらミステリアスな雰囲気を醸し出している。どちらも遠い昔に建てられ、建物からは長い年月の経過が感じられるが、威風堂々とした佇まいは、建築好きでなくても心惹かれる建物ではないかと思う。ずっと気になっていた、この魅力ある建物。実は、ヨーロッパを中心としたUSED家具を扱うアンティークショップ「BROOD」として、新たに生まれ変わっているのだ。オーナーの阿曽さんに話を聞いた。自分が扱う家具のショールームになる古い建物を求めて、随分日本各地を探訪したそうだ。そしてこの建物に出会い、「自分が扱う家具にぴったりだ!」と直感したと、当時を振り返る。ショールームに生まれ変わったこの建物は、以前は米倉庫だったそうで、建物の中の梁や壁は当時のまま残されている。また、元米倉庫ということもあって、随所に湿気や温度管理の知恵と技術が06元米倉庫元米倉庫02

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